お堅い男子は好きですか?~二人の幼なじみと甘々な恋~
「え、ネズミーランドから出るの?」



――――羽鳥は、ランドの退場門に歩いている様子だった。



「ちょっとトリ、待って、ネズミーランド出るなら、馨先輩に電話する」





手を引かれて無い方の手で、カバンの中をまさぐり、
携帯を見つけようとする

すると、その両手も羽鳥のもう一方の手で、つかまれる。


いわば、両腕を、羽鳥につかまれているような状況だ。





羽鳥は、こちらをじっと見つめた。
その瞳のなかには、何やら熱い感情のようなものが見えた。



雪菜が羽鳥を眺めていると
羽鳥は



何やら、辛そうに言った。





「アイツの名前なんて、呼ぶな
俺の事だけ見てろよ…っ」



(――――!!)

「ちょ、トリ――――んんっ」



雪菜は一瞬、自分が何をされているのか分からなかった。
気付いたのは、数秒たってからの事だった
羽鳥は、雪菜に噛みつくようなキスをしていた。



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