たくさんの思い出たちの唄
玄関の前がたくさんの生徒でにぎわっている。
それもそうである。
今日はクラス替えなのだから。
内心私もクラス替えを楽しみにしていた。
たくさん人がいる中から首を伸ばして、クラス表を見た。
「岳間…岳間……あ、あった。3年D組か」
その後に、クラス全員の名簿を見た。
さりげなく好きな人の名前を探したり
仲いい友達の名前を探した。
ない…
まったくといっていいほど誰の名前も無かった。
8割がたは喋ったことの無い相手だ。
私は唖然とした。
暗い面持ちでD組に向かう。
長い廊下を歩きながら、こう思っていた。
「こんなクラス…期待できない。いや、期待したくない。」