〜ΒΘЯDЕR X〜ボーダークロス
おそらく手作り思われる5段くらいの跳び箱に滑り台が付いた物から滑り出し、周りの降り積もった場所と違い均されて圧雪された雪面から板をきれいにしならせながら…

雪が掻き出されコンクリートが剥き出しになった二十段はあろう階段の手摺りへと飛び移って体を正面に向けながら板の真ん中で手摺りの上へ緩やかに乗り…

…擦り降りてくる。

「ウォォォッ!!」

…冬哉は思わず歓声をあげた…いや…あげざる得なかった。

全身に…細胞に…先程よりも更に強く未だかつて味わった事のない感情の震えだった。

…今となっては出す事のない突き抜ける様な子供の声に一夜限りの公園の住人たちも一つの声に気付きはじめた……
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