S-exchenge
そんな風に気を使わせてしまった事が悪い気がして、俺は少し俯いて鼻の頭を掻いた。


「いや………。
なんか日本語辞典にない日本語は理解できなくて、な。
なにせドイツで学校行くまでは、日本でほとんど学校に通ってなかったからな。
同年代の日本のヤツとゆっくり交流するのなんて、初めてに近いんだ。」


自分のガキだった時代を少し思い出しながら、俺は言い訳じみた言葉を並べる。


そういや、日本語も親父達とばっか話していたしな。


俺の話し言葉って、同世代の奴から見ればオカシイかもしれないよな。
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