S-exchenge
「………あぁ、笑ったな。………その顔の方がいいな。」


頭で考えるより先に口から言葉が飛び出していく。


「お前、やっぱ笑顔の方がいいぞ。」


さっきまで居た教室での可愛い子ちゃんの様子を思い出しながら俺は言葉を探した。


「教室の中のお前は、笑っていても弱々しい感じで………んーそうだな。」


なにかぴったり表現できるような例えはなかったか、俺は脳味噌フル稼働で考える。


「………あぁ、そうだ。
太陽の下で気持ち良さそうに風に揺れてた秋桜を摘み取って、部屋の中の一輪挿しに活けたような?
………そんな感じなんだ。」
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