騎士と夢巫女




「グァァァァ!!!!!」




稲妻は、化け物の全身を包み込む。化け物は叫び声をあげ、由乃は驚愕してただ立ち尽くしていた。




予想外の事態!!え??え、私もしかして殺人犯!?!?




由乃は棒を握り締めた。




しばらくすると、化け物にまとわりついていた稲妻が、しぼむ様に段々と小さくなっていき、パリンッと割れるように四方八方へ飛び散った。




「……あ、れ??」




飛び散った光の姿が完全になくなると稲妻に包まれた化け物は、光に包まれていた。その姿は先ほどと違い、綺麗な顔立ちの青年になっていた。




「ありがとう。これで、もう……」





青年は満面の笑みを浮かべながら、スーッと闇にとけるように消えていった。





< 11 / 57 >

この作品をシェア

pagetop