騎士と夢巫女
『あぁぁ、乗せてくださいお願いします!!!!』
「……ほら」
半泣きの由乃の前にしゃがみ込み、青年は振り返った。
その背中に、少し遠慮しながら乗る。
青年はスッと立ち上がり、どこかへ向かって歩き始めた。
『あ、あの……今更なんですが、何処に行くんですか』
「あの小高い山の上」
『あ!!あのお城みたいな建物ですか??』
「お城って……あれは俺の通っている学校だ」
『学校!?!?』
何かのお城だと思っていた場所が、なんと学校だった。驚愕の事実に、由乃はただただ驚いた。