騎士と夢巫女
『まさか、涎たれてた!?!?』
「煌!!いきなりあって、そんな事言っちゃ駄目だよ!!って、あなたも気にするとこそこ?!」
少女は、由乃にも昨日の青年にもツッコミを入れる。そして、由乃の前まで行くとニッコリと笑顔を浮かべ手を差し出した。
「私、霞洞 妃奈【カホラ ヒナ】よろしくね!!」
妃奈の明るい雰囲気に流されて笑顔で、差し出された手を握り返した。
『瀬名由乃です。こちらこそ、よろしく』
「ほら、煌も」
「……椛霧 煌【カバギリ コウ】」
妃奈に押され前に出てきた青年は、表情を変えることなく、無表情のまま一言呟いた。