騎士と夢巫女
「報告はしないよ。協会もVWAにも彼女は渡さない。二種の争いの犠牲になんてさせない。絶対に」
理事長は、悲しげな表情で由乃を見下ろした。煌はそんな理事長を見て、複雑そうに視線をそらした。
その後、みんな口をつぐんでしまった。
「あ、僕いいアイディア思いついた!!!!」
重い空気がしばらく続いていた。しかし、理事長の明るい声と手を叩いた音で、その空気を壊れた。
「瀬名由乃さん。我が校に入学しないかい??」
『はい!?!?』
いきなりの申し出に由乃は目が点になった。そんな由乃を見て、理事長はフッフッフと笑みを浮かべた。