騎士と夢巫女





噴水は、中庭の中心に高く聳え立っていた。白い高級そうな石で作られた噴水からは、透き通るような綺麗な水が流れている。





『この学校は、金持ち学校なの??』





「あの噴水は、特別科からの寄贈品だ」





『お金持ちなんだね特別科は……』





「この学校に入学する特別科の生徒は、ランクの上から二番目くらいの金持ちが多いからな」





なんのランクなのかは、聞かずとも分かった。





「特別科は夕方、あそこにある門の向こうから、中庭を経由して校舎内に入るんだ」





椛霧の指を指す方には、大きくて威圧感のある門が重い腰をすえていた。





< 54 / 57 >

この作品をシェア

pagetop