きっと、君を離さない
「なんで、あの子にそんな事言ったんだ!」
「だって!あの子のせいで!私!悠ちゃんの事、諦められなくて!」
俺のせいだった。
俺の・・・。
あの子に、消えちゃえ、なんて言葉・・・。
傷ついたに違いないのに。
誰以上に、そういう言葉に敏感なはず。
それなのに。
「悠ちゃん!」
菜緒の声も聞かず俺は駆け出した。
電車に乗り、大学に。
池内に会わないと。
あいつしか、考えられないんだ。
あいつは、俺と一緒に江梨子さんの話を聞いて、菜緒との事も知ってるんだから。