きっと、君を離さない
「約束して」
「約束・・・?」
「これからは、辛いこと、悲しいこと、嬉しいこと、楽しいこと。全部おれに教えて。相談して。一人で抱え込まないで」
彼の眩しい笑顔。
大っ嫌いだったはずなのに。
私は、気づけば頷いていた。
「・・・約束して」
「ん?」
私も、負けじとそう言う。
「私を・・・置いていかないで」
「うん。約束する」
迷いなんてなくて。
ああ、なんて彼を縛り付けてしまうようなことを言ってしまうんだろう。
彼が、そうさせるのか。
私が、わがままになってしまったのか。
「帰ろう」
そう言って彼が手を差し出すから。
私はその手を取ってしまったんだ。