きっと、君を離さない



私は彼に、なにが返せるだろう。
私は、彼を信じてもいいのだろうか。




誰も信じないと決めた。




そんな私の固く閉じた扉を、彼はいとも簡単に開けてしまう。





その、まっすぐな笑顔を浮かべながら。






彼が伸ばしてくれた手を私は迷わず取った。






彼を受け入れ始めてるって、自分でも気づいた。







彼は、今まで会ってきた男たちとは違う。
そのことに、私も気づいたんだ。








そんなことを考えていると、いつの間にか私は眠っていた。








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