きっと、君を離さない
パァン!
大きな音を立て、クラッカーが鮮やかな紙ふぶきを起こして鳴る。
中にはクラッカーを持った草太がいたずらな笑顔を浮かべて立っていた。
私は驚きに口をあんぐりとあけ、二人を交互に見た。
二人は顔を見合わせて、きっと成功したとほくそ笑む姿を私は目の当たりにする。
「びっくりした?」
「・・・は、い」
「よかった。よし!じゃあ、はじめよっか!」
驚いたままの私を、中に招き入れると机の側に並べられたクッションに私を座らせた。
中は、輪飾りやクリスマスの装飾で飾られていた。
これを、せっせと悠斗が準備したのかと思うとその姿を想像して少しおかしい。
机の上には、オードブルや数々の料理が並べられている。
「お前、はりきりすぎだろ」
「え?そう?だって、クリスマスだよ!豪勢に行かないとね」
「ま、とりあえず、乾杯すっか」
草太はそう言ってグラスを持つ。
中は、おそらくビールであろう。
「あいつ、酒豪なんだ。気を付けてね」
悠斗がボソッと耳打ちをした。