きっと、君を離さない


クリスマスパーティーはとても楽しく時間が過ぎていった。
悠斗の言葉通り、酒豪らしい草太は次々と缶を開けていくし。
上機嫌になった草太はケラケラと笑い、最初に抱いていたクールで物静かというイメージは綺麗に払しょくされた。


悠斗は私と同じジュースを飲んでいて。
聞けば、お酒は好きなのだけど二人して酔っ払うと収拾がつかなくなるとかで今日はジュースにしたんだという。

きっと、私に気を使っての事だろう。



「ちょ、池内!飲みすぎだって!」

「ああ?もう一杯!もってこい!」

「もうダメだって!」




賑やかな部屋の中。
私は、言いようのない幸せを感じていた。



もう、そんな気持ち感じることなんてないと思ってた。
健太以外にそんな気持ちにさせてくれる人なんていないと思ってた。





「はい、クリスマスプレゼント」

「え・・・?」

「開けてみてよ」




差し出された赤い包み。
私はそれと悠斗の顔を見比べながら恐る恐る受け取った。

ゆっくりと包みを開けると、中には小さいチャームがついたネックレス。




「これ・・・」

「なににしようか迷ったんだけど、それ、春香ちゃんに似合いそうだなって思って」




その小さなチャームは、あまり見慣れない花の形をしていた。




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