きっと、君を離さない
私は、気づいたら学校を飛び出していた。
胸が、苦しい。
携帯を取り出し、コールするのは・・・。
―もしもし、春香?どうした?今日から学校だろ?
穏やかな声の悠斗だ。
今ならまだ間に合うかもしれない。
なぜだか、まだ信じようとしている私がいた。
「悠斗!草ちゃんの!草ちゃんの家、教えて!」
彼と理恵を会せれば、何かが変えられるかもしれないと。
もしかしたら、理恵が戻ってきてくれるかもしれないと。
私は、動揺してたんだ。
なぜ、理恵が私になにも言わなかったのか。
そんな事考えもせずに。
―池内の?なんで
「なんでもいいから!早く!」
―わかった、落ち着けって。ちょっと待って、住所は・・・