きっと、君を離さない


「友達に、なってください。は、春香!」



顔を真っ赤にして。
どれほどの勇気を出してそう言ったのか。
彼女の性格を考えれば、かなりのものだろう。

馬鹿だ。
こんな私のために、そんな勇気を使うなんて。





「・・・あんたのその勇気に免じてなってあげてもいいけど」




いつまでたっても、素直になれない私。
それでも、彼女を受け入れただけでも私にとっても十分の進歩のような気がした。

進む気のなかった私が、彼女によって一歩だけ進んだ。


そんな気がしたんだ。




この彼女との出会いが、この先の私の人生を大きく変えていくことになるなんて。









この時の私には、想像することなんてできなかった。








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