きっと、君を離さない
「悠斗・・・?」
確かめるように俺の名前を呼ぶ。
俺は、手を止め春香に近寄った。
「ああ、俺だよ」
「なんで・・・ここにいるの・・・?」
戸惑うような声。
俺が来たことを覚えてないの?
「春香が心配だから、来たんだよ」
「・・・心配・・・?」
「それよりさ、チャーハン作ったんだけど、食べない?」
「え?」
「お腹、すいてない?」
俺がそう問うと、春香は小さく頷いた。
俺は笑って春香をテーブルに連れていく。
そこに座らせ、台所から料理を運んでくる。
「・・・悠斗が作ったの?」
「うん」
「・・・悠斗も食べるの?」
「え?うん。俺もお腹すいたから」
二人分用意された料理を見て、春香は怪訝そうな顔をする。
あからさまに嫌そうな顔されると、少し傷つく。
ま、気にしないけど。