きっと、君を離さない

｢俺はいい友達を持った・・・｣

｢は？アホなこと言ってないで話進めろよな｣



池内は呆れた顔を見せる。



｢春香ちゃんの事だろ？」

｢・・・ん｣

｢わかりやすいやつだな｣

｢理恵がいなくなって、連絡も取れなくなったこと・・・結構堪えてるみたいなんだ｣

｢そうか｣



どうして、春香があんな思いをしないといけないんだ。
責めたくなんてないけど。
どうして春香になにも言わずに行ったんだって理恵に問い詰めたくなる。




｢池内も・・・あんま背負い込むなよ｣

｢・・・サンキュ｣



池内だって、結構堪えてるはずなんだ。
きっと池内は理恵の事好きだった。
俺には言わないけど。




｢なんで皆、一人で抱え込むんだろ・・・俺にも背負わせてくれたらいいのに｣

｢簡単に自分の荷物人に持たせられるわけないだろ。相手がしんどくなるのわかってて｣

｢それでも、俺は一緒にしんどい方がずっといい！苦しんでるのを見てるだけなんて嫌だ｣




なにもできない自分が、一番嫌いだ。