きっと、君を離さない



俺は、笑ってなきゃ。
笑って、春香に「おかえり」って言うんだ。




俺は、俺らしく。





春香の前では、笑顔の俺でいたいから。






「春香のところに、行こう」

「ああ。大丈夫なんだな」

「うん。もう、迷わない」




決めたんだ。
情けなくても、かっこ悪くても、俺は春香の側にいるって。



なんでだろう。
こんなにも、彼女の事で俺の胸はいっぱい。



春香でいっぱいなんだ。






病室で眠る彼女。
こんな小さな体で、抱えきれない苦しみを抱えてる。


俺は、少しでもそれを軽くすることができるかな。





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