きっと、君を離さない



「で、どんな人なの?」

「クールな人」

「クール?へぇ。なんか意外」

「クールだけどね、優しいの。気遣いがうまいっていうか・・・。私の話を真剣に聞いてくれてね」



とても嬉しそうに話す理恵。
なんだか理恵が幸せそうで、嬉しい。


理恵には幸せになってもらいたい。




「それでね・・・年上なの」

「年上?大学生とか?」

「うん・・・。お兄ちゃんのサークルに遊びに行った時に会って・・・少し話したんだけど、それで・・・」

「ふうん。じゃあ、これからもお兄さんにサークルに連れて行ってもらったらいいじゃん」




会える口実があるってことだし。
それを使わない手はないでしょ。
ガンガン会いに行ったらいいんじゃない?




「ダメなの・・・。あのね、その日サークルの試合でお兄ちゃんの大学でやってたんだけど、その人違う大学の人だったの」

「・・・あらま」

「で、でもね!話してる時に、今度こっちの練習もみにおいでっていってくれたんだ!」



理恵にしては、やるじゃん。
そんなことまで話が進んでるなんて。



< 25 / 390 >

この作品をシェア

pagetop