きっと、君を離さない
「で、どんな人なの?」
「クールな人」
「クール?へぇ。なんか意外」
「クールだけどね、優しいの。気遣いがうまいっていうか・・・。私の話を真剣に聞いてくれてね」
とても嬉しそうに話す理恵。
なんだか理恵が幸せそうで、嬉しい。
理恵には幸せになってもらいたい。
「それでね・・・年上なの」
「年上?大学生とか?」
「うん・・・。お兄ちゃんのサークルに遊びに行った時に会って・・・少し話したんだけど、それで・・・」
「ふうん。じゃあ、これからもお兄さんにサークルに連れて行ってもらったらいいじゃん」
会える口実があるってことだし。
それを使わない手はないでしょ。
ガンガン会いに行ったらいいんじゃない?
「ダメなの・・・。あのね、その日サークルの試合でお兄ちゃんの大学でやってたんだけど、その人違う大学の人だったの」
「・・・あらま」
「で、でもね!話してる時に、今度こっちの練習もみにおいでっていってくれたんだ!」
理恵にしては、やるじゃん。
そんなことまで話が進んでるなんて。