きっと、君を離さない



「俺の事も、楽しませろよ」



喉を鳴らし笑う声。
男の手が、私の胸を鷲掴みにする。



私は、抵抗する力を失っていた。





否定、できなかったんだ。
悠斗に出会うまでの自分を思い出してしまった。



温もりを求めていた自分。






汚い、自分。







男の手が、服の下から直に触れてくる。
気持ち悪い。





「春香!」






また暗闇に落ちそうになる私を、救い出してくれる声。








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