きっと、君を離さない
「明日遅出だから、少しでも会いたくて春香の家の前で待ってた。電話で様子がおかしかったから・・・」
「そ、か・・・」
そうだったんだ。
どうしてだろう。
悠斗はいつでも、私が不安な時に側に来てくれるんだろう。
まるで、ヒーローみたいだ。
「悠斗・・・ありがとう」
「ん。大丈夫?何かされた?」
「ううん。悠斗が来てくれたから・・・」
耳に残る男の言葉は消し去って、そう言った。
思い出してしまった自分の薄汚れた身体の事。
私は、悠斗に連れられ警察に行った。
男の特徴を伝え、被害届を出すと二人で私の家に戻る。
「ごめんね、悠斗。仕事あるのに・・・」
「ううん。気にすんな。明日行けば休みだから平気。あ、もう今日か」
「ごめん・・・」
沈む私に、笑顔を向けてくれる悠斗。
悠斗は、嫌にならないのかな?
こんな風に迷惑しか書けない私の事。
しんどいはずなのに。