きっと、君を離さない



私は、スナックの仕事を終え、家に帰り眠っていた。
今日は忙しくどっと疲れが出て昼ごろまで眠っていたのだ。



そんな私を、チャイムの音が起こした。



私の部屋を訪ねてくるのは、訪問販売の人とかテレビの集金の人とか。
悠斗は来る前に連絡をくれるし、今日は仕事のはず。
寝ぼけ眼でそんなことを考えた私は、居留守を決め込んで再び瞼を閉じた。




それでも、チャイムはしつこく鳴り響く。





「うるさい・・・」





仕方ない。
さっさと対応して帰ってもらおう。
不機嫌マックスで出れば、怖気づいてさっさと帰るだろう。



のそのそと起き上り、軽く寝癖を整えるとささっと寝間着からジャージに着替えいまだに鳴り響くチャイムにイライラしながら玄関に向かう。




「はい。でますよー」




だからいい加減、鳴らすのやめてほしい。
チェーンを外し、玄関を開ける。

少し開くと、そのまま強引に扉をひかれた。





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