きっと、君を離さない



歯を食いしばる。

全て、つながった。
春香が、ずっと苦しんできたもの。

ずっと、春香を追い詰めて来たもの。
それは、ここに在ったんだ。





全ての元凶。






“無償の愛”を与えてくれるはずの親。
その親が与えたのは、愛ではなく・・・。






「そのくらいの価値があるだけ、ましだろう」

「・・・っ、腐ってる」






こいつがいる限り。
俺は、春香に近づけないのかな。


近づいたと思っても、こいつの存在が、俺から春香を遠ざけていくのかな。






「うあああああ!!!」





俺から春香を奪うものなんて。
全て、消し去ってしまおう。





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