きっと、君を離さない



「悠斗・・・」




震える声で名前を呼ぶ。
お願い、もう一度私を見て。




優しい声で名前を呼んで。






眩しい笑顔で笑ってみせて。








もう、私にそんな姿見せてはくれないの?









悠斗は突然立ち上がり、部屋の奥に進む。
私はその姿を目で追う。
悠斗を追って部屋の中に行くと、悠斗は自分の荷物を静かにまとめていた。





帰っちゃうの?
そうだよね・・・。



もう、私の事なんて愛想尽かしちゃったよね。
私の側になんて、いたくなくなっちゃったよね。








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