きっと、君を離さない
「春香ちゃん!落ち着いて」
「いやっ・・・やぁ!」
過呼吸になり始めている私の体を、悠斗が必死で押さえつけようとする。
それに必死に抵抗している私。
悠斗が私の腕を掴み、体を引き寄せる。
自分の胸に私の顔を押し付け強く抱きしめた。
汗の匂い。
「落ち着いて・・・。深呼吸。ゆっくり息をして」
「・・・ひっ、・・・ぅ・・・」
少しだけ、落ち着いてくる心。
それがユウトにも伝わったのか、私を抱きしめる力がソフトになった。
健太・・・。
2年たっても、全然だめだよ。
私、前になんて進めない。
私に光なんて見えないよ。
健太がいないとダメなのに。
健太は、今どこにいるの・・・?