きっと、君を離さない



「ゆう・・・と・・・?」

「ここにいれば、あの父親だって来ないし。ここ、オートロックついてるから俺も安心だし」

「ま、待って・・・」




それって、ここに住むってこと?
そんなの、ダメだよ。
そんなの、悠斗の負担になるだけじゃない。




「ダメだよ・・・。そんなこと、できない。私は大丈夫だから」

「春香の大丈夫なんて、信じられない。今までだって、大丈夫って言って無理してただろ」

「でも、本当に大丈夫なの・・・。だから」

「春香がここにいてくれたら、俺が安心なだけで・・・。ただの、自己満足だってわかってる。でも・・・、春香が離れていきそうで怖いんだ」

「そんなこと、ないよ・・・」



悠斗から、私が離れるなんて。
もう、離れられない。



私の中で、悠斗の存在は、とても大きくなっているから。






私の方が、ずっと怖かった。
悠斗が離れていくんじゃないかって。




悠斗も、同じように思っていてくれたの?







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