きっと、君を離さない



「可愛いじゃん!」



家に帰って、悠斗にとりあえず悠斗の分だけ見せる。
すると、ものすごく喜んでくれた。

草太が言った方を選んでよかった。




「よかった・・・」

「うん。俺、こういうシンプルなデザイン好き」




お、草太が言った通りだ。




「で、もう一個は何買ったの?」

「え」



目ざとく悠斗が見つけた私が隠し持っていた袋の中身。
私は、仕方なくそっと中身を取り出した。



「え、もしかして色違い?」

「・・・」



黙ったままコクッと頷く。
するとみるみる悠斗の顔が笑顔になった。




「おそろい!?ウソ!やった!」

「・・・ほ、ほんと?」

「え、ほんとだって。嬉しい!これで一緒にコーヒー飲もうな!」

「う、うん」




草太、ありがとう。
お揃いで買ってよかった。



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