きっと、君を離さない



｢・・・私、結愛を寝かせてくるね｣



春香がそう言ってリビングから出て行く。
残されたのは、私と悠斗さん。
気まずい空気が残った。





｢なんで、・・・黙っていったりしたの｣

｢悠斗さん・・・？｣




私の転校の事、悠斗さんも知ってるんだ。
私が春香にも黙っていったことも知ってる。





｢春香が、どんな思いしたと・・・｣

｢ごめんなさい・・・｣

｢・・・ごめん。あのさ、池内と会ってよ｣

｢え・・・｣

｢あいつ、きっと喜ぶから｣





私を責めかけていたはずの悠斗さんは切り替えるようにそう言った。
草太さん・・・。


今は、なにをしているんだろう。





｢明日、俺と会う予定になってるから。春香を連れて行ってもいいし｣

｢でも・・・｣




今更、私は会ってどうしたらいいんだろう。
草太さんだって、私の事なんてなんとも思ってなかったはず。
今更会って、覚えていてくれてるかだって怪しい。



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