きっと、君を離さない



「あの時みたいに、見てるだけでいいの?」





直接確かめることもできずに、最後には逃げてしまった自分。
ずっと、そのことを後悔していた。


あの時逃げてなかったら、何か変わってたのかな?






「見てるだけなんて嫌だ。・・・想い、伝えてくる!」






だって。
気づいたの。



想いを伝えなきゃ何も始まらないんだって。





わかってもらえないんだって。






この心が満たされることはないだって。








待っていてくれている草太さんの元に戻る。
草太さんは、同じ場所で待っていてくれていた。





「草太さん!」




私の声に、顔を向ける。
ぶつかる視線。
胸が、高鳴る。





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