きっと、君を離さない
「なんでスナックで働いてるの?」
「は?あなたに関係ありますか?」
「・・・ないかな」
「だったら聞く必要ないと思いますけど」
あなたには、関係ないことなんだから。
私がどこで働こうと勝手だ。
「君、高校生でしょ。もっと他にいいところたくさんあるだろ?」
「だから余計なお世話です!」
「なんでそうやって俺の言葉を拒むの?」
「嫌いだから。あなたみたいな人が、嫌いだからです」
キッと睨みつけると、悲しそうな表情を浮かべる。
「あなたと私とでは、住む世界が違うんです」
「住む世界?こうして同じ場所で生きてるじゃないか」
「あなたは、幸せなことばかり考えて生きていればいいかもしれないですけど、私は違うんです。もう、放っておいてください!」
私はあなたなんかにはなれない。
同じというなら、私の孤独も全部背負ってよ。
違う。
幸せな家庭に生まれ、愛だけを感じて育って
皆に認められて、存在価値のあるあなたと私は違う。