きっと、君を離さない
健太だけ居てくれたらそれでよかった。
私は、それだけで生きていられた。
これからもずっと、一緒にいるんだと思ってた。
運命は信じられなかったけど、そう思ってた。
中学の卒業式の前日。
私は健太と些細なことで喧嘩した。
原因は、思い出せないくらい本当に些細なこと。
卒業式は一緒に行こうと約束していたのに。
でも健太は、その日迎えに来てくれた。
私の目を見て、「ごめんね」って謝って。
それでも、許せなかったのは私。
素直になれなくて、健太を冷たく追い返した。
健太の手を取ることができなかった。
それを、こんなにも後悔することになるなんて・・・・・・。
神様は、いないのだと思った。