きっと、君を離さない



後悔したって、遅いの。




あの時、こうしていればよかった。
ああしていればよかった。



後からだから、もう取り返しがつかないから思えること。




ハッと、現実に戻る。



「・・・ごめん。あたし、バイト行かなきゃ・・・」




理恵が呼び止める声が聞こえたけど、足は止めない。
頭がくらくらする。


思い出したくなかったのに・・・・・。




夜の街を、ふらふらと当てもなく歩く。
バイトなんて、本当はなかった。




辛いの。





本当は、一人なんて嫌。







寂しい。





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