きっと、君を離さない
「なにしてるの?」
「お前バカか?ホテルに来てなにするかなんて決まってんだろーが」
男も単純なのか、いちいち拾って突っかかっていく。
あんたこそバカだ。
「つーか、あんた何、彼氏とかいたわけ?金貰えたら彼氏いてもいいわけ?」
「・・・うるさい。黙って。そんな人知らないわよ」
いい加減ウザい。
男を引っ張って中に入ろうとする。
でも、そんな私の手を掴んだのは、悠斗。
「放して」
「お金がいるの?だからスナックでも働いてるの?」
「あんたには関係ないでしょ」
「でも、お金のために知らない奴とこんなところに入るの?」
「だったらなんだって言うんですか?軽蔑しました?勝手に軽蔑でもなんでもしたらいいでしょ。
あなたには関係ないんだから。私がどうしようとどうなろうと、あなたにはこれっぽっちも関係ないんですから」
あなたが、胸を痛めることなんてないんだから。
到底、あなたと私は住む世界が違うの。
あなたの住んでいた常識とは違う。