きっと、君を離さない
「お金が必要なら、俺が払う」
「・・・は?今の話聞いてました?あなたには関係ないって言いましたよね」
イライラと吐き捨てるように言う。
「別に、こいつが払っても俺が払っても一緒だろ?じゃあ、俺が払う」
「だから・・・」
「あんたいくら持ってんの」
「は?・・・2万だけど」
「ふうん。俺、5万。俺の方が多いね、ってことで君残念だけど帰って」
「は?ふざけんなよ」
「でも、2万しかないんだよね?」
こんな奴に言い負かされた男は舌打ちをして去っていった。
なんて情けない男。
「・・・勝手なことしないでください」
「うし。行くか」
「は?」
悠斗はきりっと覚悟を決めた顔をして私の腕を掴んだままホテルの中に進んでいく。
なんだ、そう言うことか。
こいつも結局はやりたかっただけか。
男なんて、みんな同じ。