きっと、君を離さない
「おかえり」
一日の授業が終わり、部活のない私はすぐに学校を出る。
校門を出たところで呼び止められたのだ。
なぜ。
ここに、いるのだ。
「・・・ストーカー」
「は?ちょっと、違うから!」
「じゃあ、なんなんですか」
ストーカー以外の何物でもない。
そもそも初めからこの人はおかしかったんだ。
初対面の時から馴れ馴れしくて、人に絡んできて。
ズカズカと土足で人に踏み込むような無神経な奴。
「・・・待ち伏せ?」
それをストーカーというんじゃい!
「警察呼びますよ」
「ひど!俺たち知り合いだよね?顔見知りだよね?むしろ少しは仲縮まったと俺は思ってんだけど」
「残念、私は全く思ってませんけど」
「・・・可愛げないなぁ」
「可愛い子をお求めならそこで待っていればたくさん出てきますよ。ま、その前に警察呼びますけどね」
そう言い放ち気にせず足を進める。
こんな奴に構っていられない。
構うから、イライラするんだ。