きっと、君を離さない



中から悠斗の乗せられた担架が出てくる。
私と草太は立ち上がる。




悠斗は運ばれていき、手術室から医師が出てきた。






「先生、大石は」



草太が神妙な顔で言った。





「手術は成功しました。腹部に車の破片のようなものが刺さっていたのが出血の原因でしょう。その他は骨折もしていませんし、頭も少し打っていますが、問題はないでしょう」

「そうですか。ありがとうございます」

「麻酔が切れれば、目を覚ますでしょう」





なに・・・?
成功って?
どういうこと・・・?



理解、できない。




「大石、病室に運ばれたんだって。行こう」

「いや・・・行きたく、ない・・・」




だって。
置いてかれるの。




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