きっと、君を離さない


真っ暗な道を歩いてたんだ。
遠くに光があるような気がして。

俺は必死に歩いてた。




光に近づいているような遠ざかっているような。
そんなもどかしさを感じながら。






その時聞こえてきた。








―そっちじゃないよ
って聞き覚えのない男の声と







―ひとりにしないで
って彼女の声。





振り向いて見れば、そっちにも道があって。
なんで気づかなかったんだろうとその道を進む。




誰かが俺を待ってる気がして。
気持ちだけが焦ってたんだ。







< 95 / 390 >

この作品をシェア

pagetop