※クールな彼の笑顔にご注意下さい
そこは視野一面に広がる夜景
「これ・・・凄いよぉ」
そんなに高くない11階建ての屋上ではあるけども、東京の様に周りが高層ビルで囲まれてる訳ではないから開放感がすごく感じられた
「神田くんっこれ・・・」
あたしの背後でドアに寄りかかっている神田くんに目線を戻す
「ウチの学校ほんと、緩すぎつーか、無責任つーか・・・普通徹底するだろ、こーゆーとこまで」
「ってことは、鍵開いてたの?!」
随分不用心だなぁ・・・
「でも、なんでここに連れて来てくれたの?」
「お前、函館山の夜景見たがってたろ」
「え?!確かに思ってたけど・・・口には出してないハズ・・・」
「お前の場合、顔に出るから」
な゛・・・なるほどぉ・・・
「函館山には十分劣るけどまあ、修学旅行って支配下じゃ夜抜け出すのは現実的ではないからな」
〝ココで我慢しろ″と淡々と話す神田くん
我慢・・・?
我慢なんて一つも思わない
充分すぎるくらい、綺麗だもん・・・
それに・・・
神田くんがあたしの為を思って
考えて
連れて来てくれた場所
それだけでもう最高の場所に変わるんだよっ?