※クールな彼の笑顔にご注意下さい




【yua side】




ラッピングしたカップケーキを手にるんるん気分で神田くんのクラスへ





チャイムが鳴って一斉に椅子を引く音が教室に広がる





教室の入り口ドア際から中を覗くとクールな表情で教科書を片付ける神田くん



その付近で柊くんが正反対の明るさで絡まってる





「神田くんっ!」




その場から割と大っきい声を出して中に呼び掛ける





教室が結構騒がしいからそれくらいしないと神田くんに聞こえないかもしれないしっ





私の声に一発で気付いた神田くんはすんなりと私の元まで歩み寄ってくれた



柊くん付きだけどっ(笑)




「何?」




「授業お疲れ様っハイこれ!!」





私なりの満面の笑みで神田くんへカップケーキを差し出す





「何コレ」





「カップケーキだよ!調理実習あって作ったんだぁ。神田くんに食べてもらいたくてっ♪」





「イラナイ」




顔色一つ変えずに、淡々と断る神田くん




「えぇ?!なんで!!!」





「俺、甘いものそんな好きじゃねーし、」




「どーしても・・・?」





「〝どーしても″。他の奴にでもあげれば?」





「・・・ッー」




・・・神田くんの前なのに、思わず表情が歪んでしまった気がする・・・


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