※クールな彼の笑顔にご注意下さい





「あと一分って・・・何が出来るのっ」







もう、やめようよっ






なんで学校行事にそこまで自分かけてるのっ?






もう無理だよっ・・・





「結愛ちゃんっ!バスケは最後の最後まで分からないよ?」






悲観的になるあたしにマネージャーの顔をして言う夏音ちゃん





「・・・夏音ちゃん」






いつも可愛い夏音ちゃんが格好良く見えてなんだかきゅんとしてしまう






残り僅かな時間で葵くんにシュートさせまいと頑張る流輝から神田くんへパス





パスを受ける神田くんの顔がクシャっと歪むと同時にあたしの胸はギュッと締め付けられた







「神田くんっ!!!」






思わずでた私の掛け声と共に神田くんの手から離れるボール







緊張が走る中、グッと想う一つの願い







〝入れっっ″







そんな私の想いに応えてくれたかのように〝ボスッ″と鈍く軽い音が私の耳に届いた






「・・・ッ!!」






きたっっ!






「入ったぁぁ!!!」






思わず隣の夏音ちゃんと飛び跳ねて喜ぶ





< 274 / 352 >

この作品をシェア

pagetop