※クールな彼の笑顔にご注意下さい
神田くんが決めたのはスリーポイントシュート
これで私達のクラスが一点逆転!!
と、思った矢先
気の抜けた流輝から逃げるようにボールの元へと駆ける葵くん
「ーーッ?!しまったっ」
リングを通り抜けたボールをキャッチしてそのまま反対側のゴールリングへとシュート
葵くんの手からボールが離れた瞬間試合終了のホイッスルが鳴り響く体育館
流石に無理のある距離なのに
何故か誰一人として気の抜けない最後のシュート
「・・・・・・ッ」
決まる瞬間が怖くて思わず息を飲む
これは・・・
誰の願いが叶ったことなのか
鈍いーーガシャンッと錆び付いた音が私の耳に飛び込んでくる
「あ・・ッ・・・」
〝56-55で3-A勝利″
審判の声に体育館内が歓声で溢れかえった
葵くんの最後のシュートは
ブザービートならず・・・
ごめんね、葵くん・・・
あたし、そんな結果にホッとしちゃってるよ・・・
結局最後まで・・・葵くんのこと応援できてなかった・・・