※クールな彼の笑顔にご注意下さい
ーーー・・・
ー・・・
「あーぁー・・・」
ザァーッと激しい音を立てて降りしきる雨に憂鬱になる
昼間までは全然雨降る気配なかったのにいきなり簡単には止みそうもない雨が降り始めた
雨降るなんて予想だにしてなかった私はモチロン傘なんて素敵なアイテム持ってなくって
こーいう日に限って折り畳み傘を自宅の机上に寝転がせてきてしまった
「ついてないっ」
大半の生徒が下校した後の静かな昇降口でポツリとボヤく
放課後、隣の席の流輝はーー
「は?!結愛傘持ってねーの?」
「だって、降るなんて知らなかったんだもんっ」
「女子には折り畳み傘ってゆー万能アイテムあるんじゃねーの?」
帰り支度をしながら話す流輝
「折り畳み傘はそんなに万能じゃないけどね(笑)
今日に限って家に置いてきたー」
「はぁ・・・女子力低いな・・・」
「なっ!失礼なっ!いつもは持ってるもんっ!」
「ほぉ。まあ、仁美に相合傘でも頼んだら?お前ら家の方向一緒だろ?」
「うん、そうだねっ」
今は職員室にノート提出に行ってる仁美に私の運命を託しますかっ!
「仁美がもしダメだったら、部活後家まで送ってくから体育館来いよ!」
そう言い残し、リュックを肩掛け走りかけていった