※クールな彼の笑顔にご注意下さい




「あ、雪翔!!」




「麗菜?!お前何でッ」




「あ、かずくんも来てたんだね〜」





「どーも!こないだ振りですね、麗菜先輩!」




〝先輩″





その単語で気付いてしまった・・・






「なんで制服なんすか?」







「今日ね、学校で生徒会の臨時会議あったの〜」





この人が・・・





神田くんの〝好きな人″






「そーなんすか!お疲れ様です!」





私を跨ぐように玄関先と階段元の3人で淡々と会話が進んでく






楽しそうに・・・








どうして・・・だろ・・





「ほんと、つっかれちゃった〜。だから雪翔に癒されに来たっ♪」




ーどうして私、ここにいるんだっけ?ー






「お前なー、その思考は間違ってんだろ」




ーどうして、こんなにも私の知らない表情をするの、神田くんー




「でも、今日はあたしお邪魔になりそうねっ」




そう言って私を見る豊崎麗菜さん




お邪魔なのは・・・私だっ




「あ、いえ、私はもう帰りますのでっ」




「は?」


「え、結愛ちゃん?!」




大急ぎで鞄を持ち靴を履く




「お邪魔しましたっお母さんによろしくお伝えくださいっ」



と神田くんに




「私は失礼しますので、ごゆっくりっ」




と、豊崎麗菜さんに




2人に精一杯の笑顔で言い去る
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