神様、私は壊れたようです。
準備をし終わって玄関を開けると、いつものように遥が立っていた。
だが、遥自身はいつもと違って青ざめた表情だった。
「おはよう、遥」
そう声を掛けると、少し安心したような顔をした。
「おはよう、千夏ちゃん…」
学校に遅刻するのは困るので、とりあえず歩くことにした。
「ねえ、千夏ちゃん」
「ん?」
「佐々木さん、殺されちゃったね…」
佐々木…
ああ、今朝ニュースになってた子か。
上条の取り巻きの一人だったけど、そんな名前だったんだ。
「そうだね」
「昨日の…バチが当たったのかな」
「っ……」
一瞬、吹き出しそうになった。
そうか、バチが当たったと考える人もいるのか…。
相変わらず遥は、素直というか、バカというか…。
あの程度のことのバチで命が奪われるなんて、たまったものじゃない。
あれは、ただ私がイライラしてたから殺しただけだ。
今回はちゃんと、計画まで立ててある。
遥にはバレないように、心の中で鼻歌を歌った。