お母さん系男子の幼なじみがスキなんです。
.......はい、そうです。
あたしは、蒼輔のことが好きです。
と、いうか蒼輔以外の人を好きになったことがないです。
だから、「あたしは2年生になったら文系コースに進みたいんだー」って理由をつけて高校までついてきたんだよね。
...当の本人は、あたしの気持ちに全然気づいてくれないけど。
「...ふみ?ふーみ?どうしたのボーっとして」
「ほぇ?」
気づけば、あたしはいつの間にか駅についていて
あたしの顔を覗き込む蒼輔と目が合った。
「もーすぐ電車来るよ〜」
「ああ、ほんとだ。めっちゃボーっとしてた」
「ふぁ...ねむ」
そして隣にいる蒼輔があくびをひとつしたら
ちょうどいいタイミングで電車が来た。