お母さん系男子の幼なじみがスキなんです。






ーーーーーガタタン タタン




5月中旬。



入学して1ヶ月以上が経ち、



電車通学にもだいぶ慣れ、
昨日高校生になって初めての体育祭が終わったばかり。



....電車通学には慣れたけど、


やっぱり朝の電車の混み具合は、慣れないもので。



「蒼輔ぇ...苦しい...」



「...し、仕方ないよラッシュだもん」



ギュウギュウと左右からも体を押され、きついのなんの。



でも実際、苦しいのはあたしを庇うように立ってくれてる蒼輔の方なんだよね。




「..次の駅で人減るからそれまで我慢ね」



「うん、ごめんね蒼輔いつも...苦しいよね」



「へーき。ふみは女の子なんだしそんなこと気にしなくていいよ」



「...ありがと」



あ、やばい。不覚にもキュンときた。






『ーー佐牧、佐牧です。△△、□□方面は5番線へお乗り換え下さい』




乗り換え駅に着いて、


ドバーッとおもしろいくらいに人が減って

車両の中はスッキリ。







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