続犯罪彼女

「あれ、梢ちゃん。奇遇だねぇ」

呑気な声が私にかけられた。
何故夜の病院にいたのか理解に苦しむが、そいつは千葉ほのかだった。

「千葉、ほのか…」

「フルネームで呼び捨て? 君もえらくなったもんだ」

今はこいつの遊びに突っかかるほど元気じゃない。

いや、そもそもこいつが私と豊が復讐倶楽部だったってことを、あの三人に教えたに違いないのだ。

今、そんな奴と話す気にはなれない。

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