続犯罪彼女


「豊くんは君を守ろうと必死だった。
そんな彼のことを思うなら、私のもとにいた方がいいんじゃないのかな。彼の気持ちに応えてあげるならね。
それにもう私がきっかけとは言え、トラブルは起こってる。
……他に何かある? 君が私のそばにいてはいけない理由」

「私が千葉さんのことを嫌いなんです」

千葉さんは笑った。

「なるほどなるほど。それはどうしようもないな。

とりあえず今日は帰るね。守って欲しくなったら事務所においで。場所は変わってないからさ」

千葉ほのかは歩き出し、すぐに立ち止まった。そして振り返る。

「あ、そうそう。最後にひとつだけ言っといてあげる。
君が思っている以上に君の敵は多い。精々気をつけることだね」


千葉ほのかはそう言って去った。

……本当になんでここにいたんだろう。
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